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K高に戻りたい

2009.11.28 23:33 candy

今日は2度目の診察日。
11時に担任の先生が家庭訪問に来られると言うこともあり、早めにクリニックへ行った。
そのおかげか、初診の時のように長く待つこともなく、診察室に入ることが出来たんだ。
診察では、長々と1時間くらいお話。
特にこれと言って大切な話をしていたわけではないけれど、なぜか長くなっちゃってたの。
これまでの先生だったら、続けようと思ったって、絶対に1時間も会話を続けられなかったのに、不思議だね。

お薬について詳しいことを早くも見抜いた先生は、
『セロクエル、25mgの他に何mgがあるか知ってる?』
と。
『100mgです。』
って答えたら
『ピンポーン!』
だって。
先生、面白い…。

それから、私は看護科、姉は医学科を目指してることを知ったら
『デキる姉見てて、“ムカつくー!”ってなったりしない?』
なんておっしゃった。
もう、そこまで子供じゃないよ。
小学生の頃は、自分より遥かに能力のある姉に嫉妬したりもしてたけど…
今はどちらかと言うと、“デキる姉がいて良かった”って思ってる。
同じ“姉”なら、頼りにならない姉よりも、頼れる姉の方がいいじゃない?
かといって、高飛車な姉だったらイヤだけど。


クリニックから帰宅して、10分弱。
11時ぴったりに、担任の先生は家にやって来た。
はじめは両親と先生だけで話をすることになり、私は2階の自室へ。
そして、何を話すのか気になった私は、そっと廊下に出て聞き耳をたててた。
最初のうちは当たり障りのない話をしていたけれど、段々と本題に入っていって。
『今回の事の顛末をお話して頂けたら…』
と先生。
それに対して父親は、中学時代のことまでさかのぼって話しはじめた。
…いくらなんでも、そんな所から話しなくてもいいんじゃないの?
私は中学時代のことなんて、触れてほしくなんてないし、知ってほしくなんてない。
せっかくS高には、中学時代のことを知る人が全くいなかくて安心していたというのに。
聞いていられなくなって、部屋に戻るとキツく耳を塞いだ。
“分かったような口をきかないでほしい”、“触れないでいてほしい”、そう思うのは私のワガママなのかな?
色んな想いが溢れだしてきた時、運悪くK高のカバンが視界に入って。
今までにないくらい強く強く思った。
“戻りたい”。
もう涙を抑えることが出来なくて、涙がまた涙を誘うという悪循環。
私の手は自然と貝印のカミソリへと伸びていった。
だけど、いつ私が話に呼ばれるか分からない状態で切るわけにはいかないと気付いて、自分を抑えようとしたの。
血を流しながら担任の前に出るわけにはいかないから。
でも、そんなに簡単に抑えられるわけもなく、私の手首の代わりにCDが犠牲となった。
バキっと、2つに割ったの。
それでもなお衝動は静まらず、涙も止まらない。
そんな私の想いが行き着いた先は、“T先生に電話したい、先生の声が聞きたい”というものだった。
K高を辞めた今でも、何かあった時、ドン底まで墜ちた時、T先生に助けを求めようとしてしまう自分。
私は結局、あの頃から何1つとして変われてはいないんだ。
成長出来ていないんだ…。

先生と両親がお話を始めて2時間あまり経った頃、母親が部屋に来て
『先生があんたと話したいって。
私達は席を外すから。』
と言った。
気乗りしなかったけれど、わざわざ家までやって来た先生に、“話たくありません”なんて言うわけにもいかず、しぶしぶリビングへ。
学校で顔を合わせるのと家で顔を合わせるのとではずいぶん違うね。
2人きりでちゃんとした話をするのが初めてだってこともあったけれど、かなり緊張した。

話をしていく中で、担任の先生は急にポケットから4シートの薬を取り出して、テーブルの上置き
『この薬、知ってる?』
と。
その薬は、パキシル・ジプレキサ・マイスリー・コントミンだった。
もちろん私は全て聞いたことのある薬だし、ジプレキサとマイスリーに関しては飲んだこともある。
“マイスリーほしいなぁ”なんて場違いなことを思いつつ、“どうして先生がそんなものを?”と疑問が湧いた。
その疑問を私が先生に尋ねるより先に
『どうして私がこれを持っていると思う?』
と逆に質問されて。
“生徒から借りたのかな”とか“まさか先生も病院通いしてたりするのかな、まさかそんなことないよね”とか、色々と考えを巡らせた。
正解はそのまさかで、担任の先生も病院に通っていらっしゃるんだって。
それも、10年くらい前から。
入院も3度経験したらしい。
今はだいぶ落ち着いているそうだけど。
先生は
『何もかもを完璧にしなきゃいけないなんてことはないんだし、少しくらい休んだっていい。
完璧にしようとすること、完璧を求めることは決して悪いことじゃないし、むしろいいことだから否定するようなことはしないよ。
だけど、今は休まなくちゃいけない時だと思う。
頑張らなくちゃならない時に頑張らなければならないように、休まなければいけない時だってあるんだ。』
とおっしゃった。
だけど。
今は高2の冬だよ?
もう受験生も同然じゃん?
今が先生の言う“頑張らなくちゃいけない時”なんじゃないの?
そんな考えで一杯になった私は、先生の言葉を素直に受け止めることができなかった。
ずっとずっと思ってきたから。
大学受験の対策は、高校2年の夏からはじめるのが普通なんだって。
私はすでに遅れてるって。
ごめんなさい、先生。
先生はすごくいい話をして下さったとは思うけれど、それを受け入れることは出来ないんです・・・。

話の最後に、
『何をしてもいい。
だから、これだけは約束して。
自分で自分の未来を閉ざしてしまうようなことは、もう絶対にしないって。』
と言われた。
私は頷きはしたけれど、心の奥底では“そんな約束できない”って思ってた。
だって私、“これを飲めば確実に死ねる”って薬が手元にあるとすれば、今すぐにでもそれを飲む。
何のためらいもなく、それを手にする。
死ねないのなら、頑張って生きていくしかないと思いはするけれど、生きたいと思っているわけではないもの。
ごめんなさい。


夜。
再びK高のことで頭が一杯になって、涙・涙・涙。。。
気付いたら、携帯からT先生の自宅へと電話してた。
トゥルルルってコール音を聞いた時、我に返って慌てて切った。
…危ないところだった…。
私はもう、K高の生徒ではないんだから。
こんなこと、しちゃいけない…。
もし電話をかけるにしても、それは元気に話せる時じゃなきゃダメなんだ。
学校を辞めてなお迷惑をかけるなんて、許されないよ。


本気で治そうと思った。
元気になりたいって思った。
だけど、私には無理かもしれない。


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プロフィール

海月 愛結菜

Author:海月 愛結菜
高校3年生
6月5日生まれ・18歳

2008年09月に精神科デビュー。
うつ病・境界性人格障害・不眠症。
現在投薬治療中。
リスカ・ODなど、自傷癖あり。
2008年・2009年11月には、自殺未遂によりICUに入院。


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